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闇金の取り立ては家族に行く?解決の手順|家族の職場や学校にも注意!
この記事の監修者
- Duelパートナー法律事務所 代表
正野嘉人弁護士
闇金に家族(親族)の連絡先を知られている場合、闇金への支払いが出来なくなったタイミングで取り立てが家族へと及びます。
家族に取り立てが向かう前に闇金との関係を完全に断つ必要がありますが、速やかに闇金との関係を断てる確実な対処方法は闇金に強い弁護士へ依頼することです。
この記事ではその詳細について分かりやすく解説をしています。
この記事の監修者

Duelパートナー法律事務所 代表
正野嘉人弁護士
1997年から23年間、闇金業者の殴る蹴るが当たり前の時代から闇金問題を解決してきた弁護士です。2020年現在も、LINE、Twitterを使う闇金業者や、ソフト闇金の問題なども現役で解決しており、日本全国から闇金被害の相談や依頼が寄せられています。ネットを使った詐欺の対応方法にも詳しく、今のネットを使う闇金にも対応しています。
闇金に支払えなくなると本人の家族(親族)へ取立てが及ぶ
闇金は、家族など顧客の周囲の者からお金を取り立てることを最初から計画しています。
その為に闇金は顧客の家族や会社の電話番号を緊急連絡先として貸付前に確認しているのです。
支払いが滞れば、闇金から家族への取立ては高い確率で発生する
闇金業者は、顧客の支払いが遅れたり顧客と連絡が取れなくなると、まず緊急連絡先の電話番号に取立てを行います。
緊急連絡先として登録しているのが会社であれば会社へ、実家であれば実家へと闇金業者からの取り立てが及ぶため、闇金と関わった時点でこのリスクについては考えておかなければなりません。
闇金による取り立ての具体的な事例
- 闇金から実家に電話を掛けられる
- 両親の携帯と会社に電話を掛けられた
- ヤミ金から実家とそのお隣さんに電話をされた
- 顧客の子どもが通う学校に嫌がらせの電話をされた
- 妻の会社に夫の借金のことで闇金から電話が発生した
家族の職場へ闇金の取立て
闇金は顧客の家族への取立てだけではなく、家族の職場にまで取り立ての電話を入れることがあります。
同居している顧客の妻の職場であったり、夫の職場、別々に暮らしている母親や兄弟の職場へと連絡が及ぶことも珍しくありません。
闇金はFaceBook等のSNSから顧客の関係先を突き止めることもあります。
会社に対する嫌がらせの事例
- 回線がパンクするほどの電話が会社に発生、業務が出来なくなった
- 会社に大量のピザが届く
- イタズラで消防車を呼ばれる
- 顧客や家族の名誉を傷つける内容の電話をする
- 会社の社長や従業員に対して取立てを行う
闇金は家族にウソを吹き込み家族ごと支配する
御家族に対して、『あなたの娘が風俗で働いている』などと顧客の近況について闇金が嘘を吹き込むこともあります。
上記の様な嘘を『周囲にバラされたくなければ』と、御家族もまた闇金からスマホを契約して郵送するなどの軽犯罪をさせられてしまい、更にその軽犯罪行為をネタに脅迫されてしまうということになれば家族ごと闇金に支配されてしまう恐れがあります。
闇金による、実家のご近所への被害
嫌がらせは大きく分けると三段階に分かれております。
1段階目―電話での督促、恐喝、回線をパンクさせる行為
2段階目―住所として知られている場所(自宅や勤務先)にタクシー、デリバリー、消防車、救急車,などを呼ぶ行為。
3段階目―そのご近所さんに一段階目と二段階目の嫌がらせを行ってきます。
実家の住所や電話番号を緊急連絡先にしていた場合、闇金は実家だけでなく、そのお隣さんにまで嫌がらせを行うことがあります。
上記の現役の闇金対応を得意とする弁護士のインタビューからの引用を参考にしてみると、ご近所さんへの嫌がらせは1.本人 2.自宅や勤務先 3.ご近所さん と3段階目にあたります。嫌がらせがエスカレートするほど被害に巻き込まれる者が増えてしまいますので、早い段階で手を打つことが肝要です。
闇金が実際に家族の家に行くことはある?
2003年の五菱会事件から闇金の取り締まりが厳しくなったこともあり、実際に顧客の家に乗り込んで取り立てを行うタイプの闇金は少なくなっています。
最近の闇金業者は090金融というスマホのみで営業するものが主流になっているのです。
実際に顧客の家に来る可能性や、家族の家にまで行く可能性は低いと言えます。
参考記事:⇒闇金(090金融)が本当に家まで来る可能性はあるのか?
しかし、近くの他の債務者に玄関へ張り紙をさせてくる事もあったりと、『100%危害は加えられない』とも言い切れません。
必要以上に怯える必要もありませんが、出来る限り闇金対策は行う様にしましょう。
家族を守る為の闇金対処法
家族を闇金の嫌がらせから守る為には、闇金の嫌がらせが家族に及ぶ前に、闇金との関係を完全に断つ必要があります。
そのためには闇金の取り立てを完全に止めさせる交渉力とスピーディーな対応が求められますが、これらを確実に行うには「闇金に強い弁護士に依頼する」という選択肢が適切です。
闇金対応に慣れた法律事務所が介入した場合、闇金業者の7割がその日の内に依頼者から離れており、残りの業者もだいたい2.3日〜1週間で被害者から離れています。
闇金に強い弁護士が介入するこで闇金業者が依頼者を諦める理由
これは、闇金に強い弁護士と揉めてしまうと、本格的に警察が動く可能性があること、闇金の商売道具である携帯電話や口座を強制解約させられてしまうことによって、闇金の営業自体が危ぶまれるためです。
一人の顧客を諦めなければ、他の顧客も失ってしまうことになるので、闇金業者は嫌な弁護士が関わった顧客から離れる判断をしています。
闇金相談によるたらい回しに注意
公的な窓口では、個人の闇金トラブルはたらい回しにされる可能性が高いです。
例えば、消費生活センターに闇金に関する相談をしても警察か弁護士へと案内されます。
次に警察では個人の闇金問題は対応しないことが多く、取り合ってもらえないことも多いです。
そして、弁護士といえども、それぞれに得意分野があるため、どの弁護士でも闇金対応が出来る訳ではありません。
よって、最終的に行き着くのは闇金に強い弁護士、もしくは司法書士などの法律家となります。
この様なたらい回しに巻き込まれてしまうと、「闇金に嫌がらせをされる前に手を打つ」という点に対して手遅れになってしまいます。
そうならない為にも、闇金に強い法律家を自分でピックアップして、いくつかの事務所に相談して依頼を決めるということが重要です。
闇金の関わることで起こる2次被害とは
闇金から振り込まれただけなのに逮捕される?
闇金業者からお金を振り込まれることで、共犯者だと疑われることがあります。
その結果、警察から取調べを受ける可能性があるのです。
また、闇金に対しての返済についても、暴力団排除条例で禁止されている、反社会勢力への利益供与にあたるとして、罰則を受ける可能性があります。
闇金と関わった口座が残っていると、同じ銀行の口座が二度と作れなくなる
闇金からお金を振り込まれたり、闇金の口座にお金を振り込んだ履歴があると、警察が闇金の共犯者だという疑いを持ちます。
そして、銀行に対して、その口座を凍結する様に要請するのです。
その口座が凍結するだけでなく、預金保険機構の『振り込め詐欺救済法に基づく公告』に名前が載ってしまうと、同じ銀行で口座が作れなくなってしまいます。
2次被害を防ぐ為にも、闇金と関わった口座は解約しておくことが重要です。
闇金に知られた電話番号は変更しておきましょう。
闇金業者は、時間をおいてコンタクトを取ってくることがあります。
2次被害を防ぐためにも、面倒かも知れませんが、闇金に知られている電話番号は変えておきましょう。
闇金被害の解決から後始末まで
闇金に強い法律家に依頼をした際には、被害解決だけでなく、その後の2次被害を防ぐための後始末についてもアドバイスを貰うようにしましょう。
ノートや手帳に『○月△日 ×時×分 ○○弁護士の指示の元に・・・ 』と、解決までのメモを残しておくだけでも、警察へ事情を説明する時の保険になります。
「自分は闇金の共犯者ではなく、被害者なのだ」と警察に対してアピールする為に弁護士に質問して備えておきましょう。
まとめ
- 闇金に家族の連絡先や情報を渡していたら取り立てが家族に及ぶ可能性が高い
- 闇金に支払えなくなったタイミングで家族への取り立てが生じる
- 家族を守る為には家族に取り立てが及ぶ前に手を打たなければならない
- 闇金に強い弁護士へ依頼すると早期解決できる可能性が高い
闇金問題は家族など第三者に被害が拡大する前に手を打たなければならず、一分一秒を争うものです。
闇金に強い法律家であれば、そのスピード感覚を持って対応してもらえるので、被害を最小限にとどめつつ問題を解決することができます。
また家族に連絡が生じてしまった場合に「闇金から借りたわけではなく闇金業者から個人情報を悪用されてしまった」というフォローを行ってくれる事務所もあるなど、依頼者の要望にはある程度応えてくれるはずです。
闇金に強い法律事務所の中には無料相談を受けている所もあるので、事前に問い合わせて気になる点は全て確認しておくと良いでしょう。